第29回シングル厨のつどい 決勝戦解説 (ユアン視点)
決勝戦 VS 真夜さん
第29回シングル厨のつどい 決勝戦 ユアン vs 真夜 ‐ ニコニコ動画:GINZA
今回の決勝戦では、ゲーム画面での選出時間2分ではなく、あらかじめ別に5分間の選出時間が与えられ、そこで3匹の選出を決めるという形で行われました。
こういった形式は私には初めてのことでかつ大舞台ということもあり、おそらく今までの対戦の中で一番選出について考えた試合でした。
*詳しいパーティー解説は
第29回シングル厨のつどいオフ使用構築 【メガサーナイト軸】 - ユアンの隠れ家
に書いてあります。
【見せ合い時】
ユアン
真夜
真夜さんのパーティーを見て、メガ枠はギャラドス。そして、ライコウで壁を貼り積みエースで全抜きしてくる構築だと思いました。この時点ではステロガブリアスは考慮せず、タスキやラムの剣の舞型と思っていました。
これを踏まえてこちらの選出ですが、ギルガルドとガブリアスは弱点突かれるポケモンが多いだったり、起点になりかねないと思ってお休み。また、バシャーモも壁貼られると押しきれなくなるのと、ファイアローが怖いのでお休み。
なので、真夜さんの初手をライコウ(壁貼り)と想定し、 万が一、ファイアローやゲッコウガ、ガブリアスが来ても対応できるように、スカーフロトムを先発。また、メガギャラドスを中心に幅広く見るためにキノガッサも選出。最後の1体は、ドラゴン技受けと6体全てにタイマンでやれそうなサーナイトを選択。
【初手対面時】
【1ターン目】
初手のガブリアスを見て、鉢巻、またはタスキ持ちのステロ巻きの可能性をまず考えました。
これに対して、トリックや鬼火で動きにくくさせてからサーナイトで倒すことも考えましたが、ステロ巻きに鬼火した場合あまりおいしくないのと、ギャラドスやゲッコウガを見るためにスカーフは必要だったので、ハイドロポンプを選択。
【2ターン目】
ステロガブリアスと判明。先ほどのハイドロポンプが半分入らなかったので、謎の調整が施されている可能性もあったが、最低乱数あたりを引いてしまったと判断。
次のハイドロポンプで最低乱数あたりを引かないよう祈りながらハイドロポンプ選択。
【3ターン目】
痛恨のハイドロポンプ外しに急所引き。
次の一手としてコマンド選択前は、相手にとって早く処理したいはずのロトムに対し、竜技ではなく岩石封じを打ってきたので、ガブリアスの技構成を「岩石封じ、地震、ステルスロック、吠える」と断定しました。また、ステロが巻かれているので、裏にファイアローがいたときに確実に対処できるのがロトムのみになったので、温存する必要があった。そこで、多少強引ではあるがキノガッサで受けることに決めました。
しかし、選択後すぐに、「岩石封じ1回でガブリアスはロトムを抜けるので、前のターン必ずしも竜技を選択する必要はない。何より1ターン目のハイドロポンプのダメージから相手はハイドロポンプをもう一回耐えると考える。ならば、よりダメージの多くなる岩石封じ→竜技を選択する」という可能性を考慮していなかったことに気づき、焦りを感じました。
【4ターン目】
突然のクレセリア交代に激しく疑問が出ました。そこでまず、クレセリアの型について考えました。第一候補が、典型的な受けとしてのクレセリア。そして、次に候補に上がったのが壁貼りなど補助型のクレセリア。どちらにせよ、下手に行動させないようキノコの胞子を選択。
クレセリア :身代わり
キノガッサ :キノコのほうし(身代わりに防がれる)
クレセリア :食べ残しで回復(HP約80%)
【5ターン目】
クレセリアの型が、まったく予想していなかった臆病身代わり瞑想食べ残し型と判明。
相手からしたら鬱陶しいキノガッサを処理するために、すぐにエスパー技で殴ってくると考えました。しかし、キノガッサはまだ見えていない残りの1匹(特にギャラドス、ゲッコウガ)を処理するために必要なので、すぐにサーナイトで受けることを決めました。
キノガッサ交代 →サーナイト(浮遊をトレース、ステロダメージ入る)
食べ残しで回復(HP約85%)
【6ターン目】
迷わずメガシンカし、身代わり貫通のハイパーボイスを選択。以後、こちらの選択肢はクレセリアが倒れるまでハイパーボイス連打一択です。
クレセリア :瞑想
クレセリア :食べ残しで回復(HP60%弱)
【7ターン目】
さらに瞑想積まれる恐怖もありましたが、殴ってきてくれたので一安心しました。
クレセリア :食べ残しで回復(HP約30%)
【8ターン目】
瞑想1回積まれ、半減とはいえ、かなり耐久に振っているサーナイトへのダメージが思ったより大きかったので、少し焦りました。
クレセリア :サイコショック(急所) (サーナイトHP20%弱)
メガサーナイト :ハイパーボイス→クレセリア瀕死→ガブリアス
【9ターン目】
無事にクレセリアを処理。
前のターン、鉢巻にせよ剣の舞型にせよファイアローが出てこなかったのを見て、ラスト1体を「8割ギャラドス2割ゲッコウガ」と判断。
サーナイトの残り体力的にこれ以上の仕事は無理なので、最後にガブリアスを少しでも削って、後続で確実に狩るために影打ち選択。
ここでサーナイトの次に、キノガッサとロトム どちらから入るか非常に悩みました。できれば、キノガッサから入ってラスト1体(おそらくギャラドス)に圧力を掛けたかったです。しかし、電卓を叩きながら慣れないダメージ計算をしたところ、答えはマッハパンチで確1にならないでした。ガブリアスの残り1枠の技が竜技か吠えるかはっきりしなかったので、結局のところロトムを出すことに決めました。
鮫肌ダメージが入る
ガブリアス :岩石封じ→サーナイト瀕死→ロトム (ステロダメージ入る)
【10ターン目】
一刻の猶予もなかったので、ガブリアスを倒すためにハイドロポンプ選択。
ロトム :ハイドロポンプ→ガブリアス瀕死→ギャラドス (ロトムに威嚇)
【11ターン目】
ここで最後の1体ギャラドスが登場。
スカーフロトムを抜くために舞ってくると考え、こだわり解除も込みでキノガッサに引きました。
ギャラドス :龍の舞
【12ターン目】
このターンが、お互いにとって命運を決めるターンだったでしょう。
おそらく、「何でロトムに引っ込めなかったんだよ!!!」と思っている方も多くいると思うので、ここは詳しく解説したいと思います。
このターン私が考えた真夜さんが取る行動は、
それに対して私が取ろうとした行動は、
まずは、安定行動として 1.「氷の牙を読んで素直にロトムに交換」を考えました。しかし、ロトムのS実数値は135で、真夜さんのギャラドスが陽気最速の場合抜かれています。
ここで、真夜さんのパーティー的にメガゲンガー(特に気合球持ち)がキツそうに感じたので、竜舞1回で抜ける陽気最速であると判断しました。また自分の中で,メガギャラドスは陽気最速がメジャーであると思っていました。(後にPGLのランキングを見たら、いじっぱりが一番多かったですorz)そのため、ロトムに引っ込めたところで、為す術がないと判断しました。
また、ドラゴンが湧いていた5世代ならまだしも、6世代において氷技持ちを3体(ギャラドス ゲッコウガ ライコウのこと。オフ終了後にわかったことだが、クレセリアも氷技を搭載していた)も入れないだろ!!!と思ったりもして、氷の牙を切っている可能性も考えました。
最後に、前のターンでクレセリアの身代わりを見せられていたので、ギャラドスも身代わり持っているんじゃないか?と強く意識させられました。
以上のことから、2.「ギャラドスの身代わり or 交換読みメガシンカ地震を読み、キノガッサで突っ張ってタネマシンガン」を選択しました。
なお結果の方は・・・
ギャラドス :氷の牙→キノガッサ瀕死→ロトム (ステロダメージ入る)
【13ターン目】
ここまで来ると、真夜さんが間違えてメガシンカをせずに地震を打つしか勝ち筋はありませんでした。こちらは唯一の電気技であるボルトチェンジを選択。
試合終了!真夜さんの勝利!!!
【感想】
選出は、おそらくベストの出来だったと思います。
次に結果論ですが、意地っ張りギャラドスにかけてロトムに引いていれば、ボルトチェンジ→キノガッサがメガギャラドスの地震耐える(この場合おそらく氷の牙は打てないはず)→マッハパンチ、でこちらが勝利していたかもしれません。
しかし、絶滅したと思っていた身代わり瞑想臆病クレセリアや、意地っ張りギャラドスに見事に惑わされてしまいました。
また、ロトムが2ターン目にハイドロポンプを当てていれば、こちらがもう少し有利に試合を運べたかもしれません。しかし、当日この試合以外で何度もハイドロポンプを打ったにも関わらず、一度も外さず勝利に貢献してきたので、ロトムを責められません。
それとちょっと別の話になりますが、初手にサーナイトとガブリアスを対面させて、華麗にガブリアスを倒すサーナイトを見せたかったです。しかし、初手に出す勇気はありませんでした。
そして、この記事を書いてる途中、負けた悔しさと、このような素晴らしい試合(自分で言うのもなんですが)ができたことの嬉しさで、涙が出てきました・・・
それほど、この試合に対する思い入れが強いということの証明だと思います。
最後になりましたが、そんな素晴らしい試合を形作ってくれた真夜さん、あらためて対戦ありがとうございました。そして、優勝おめでとうございます!!!
私ユアンもより強くなって次に向かいたいと思います。
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました!